中学の修学旅行の話です。
2、3日前に友達と、酒持っていこうぜと言う事になりました。
当日、荷物検査があるので、アルミホイルにくるんだワインボトルを
見つからないようにカバンの底に忍ばせていました。
うまく検査もパスし、いざ出発!
新幹線で移動中、ビュッフェのおじさんと話をしていると、
おじさんが「お兄ちゃん、ビール飲む?」といいました。

(もう、何十年も前の話なので時効です)
すかさず私は、「飲みます。」
急いで友達を呼びに行き、ビールを買い、いったん席に戻りました。
ところが席の前で、友達がお腹に隠していたビールを落としたのです。
「ガッターン、ゴロゴロゴロゴロ」
ビールは通路を勢いよく転がっていきます。
運悪くビールは、旅行会社の添乗員の前で停止。n_beer
それを見た添乗員は、目が飛び出しそうなくらい驚いた様子でしたが、
わざとらしくスポーツ新聞を読み出しました。
冷や汗をかきながら、トイレへ駆け込みビールを飲みました。
いやー、いい添乗員の人でよかったですねー。
その夜ホテルで、持参したたワインを飲むことになりました。
そして大宴会も佳境に入った頃、突然部屋の電話が鳴ったのです。
友達からだったのですが、恐怖はその直後にやってきました。
電話のベルが部屋の外まで聞こえたのでしょう。
見回りの先生の、怒鳴り声が!
急いでワインを隠し、におい消しの為にエアーサロンパスをまきました。
その瞬間先生が入ってきましたが、怒られたのは電話だけで、
あとは何にも言われませんでした。
見逃してくれたのでしょう。
3分ぐらい部屋は開けないし、顔の赤い生徒はうろついてるし、
エアーサロンパスのにおいするし、どう考えても怪しい部屋でしたから。
先生が帰ったあと、私たちは先生の寛大な心に感動し涙しながら、
酒を酌み交わしました。
先生ありがとう。